
#147
2013年05月04日

光りが闇を消すように
波が砂を浚うように
風が馨を払うように
時がいつか
私の痕跡を奪って行くでしょう
その日まで
私は私を成してゆこう
失われた情景を誰かに
思い出してもらえるくらいに
#146
2013年05月01日

例えそれが
あなたの心に残らぬものだとしても
欠けて行くものがある
それが悲しみと共に流れ落ちた
思い出なのかも知れない
強く生きる上で
それらを踏みしめ歩んだとして
いつかの時に
零れ落ちた記憶を拾い上げ
汚れてしまったそれらを
綺麗に拭い去ったとき
足りなかったものがまた
あなたの中に還って来るのかも知れない
今はまだ
その事に気付けなかったとしても