
#220
2014年07月10日

なにかに期待した訳じゃない
誰かに寄り添って居たかった訳じゃない
ただ胸の奥が少し苦しくなって
ただ少しだけ触れてみたいと思っただけ
起こりえるはずもない事を
風景と同じように見つめてただ
ただそっと
苦笑いをしてみただけなんだ
#218
2014年07月03日

どんなに願っても
洗い流せない穢れが
人にはあって
どんなに祈っても
乾かない傷も
人にはある
濡れた靴のように
不快感を感じながら
時が過ぎるのを待っていた
雨粒に冷えた躰のように
無情な言葉が熱を奪う
いつまでも止まない雨音の中で
たくさんの言葉を遮りながら
私はただ一人
雨雲の切れ間を探していた