
# 052
2012年05月30日

沈みゆく夕陽に
あなたが涙を流すなら
この世界の裏側まで連れてゆき
光は消えないことを教えよう
降り止まぬ雨に
あなたの心が震えるなら
あの雲の上まで連れてゆき
孤独に凍えぬ温もりを教えよう
傷ついた記憶に
あなたが瞳を閉ざすなら
誰より強く抱きしめて
愛は此処にあると教えたい
# 050
2012年05月11日

私が私を認識したのは
いつからだろう
気が付けばいつしか私が居た
私を認識する前の私は
一体何者か
私の存在は
他者の認識によって確立される
この世に誰一人と居ないのならば
私は幻となりえるだろうか
あなたの記憶から
私が消されたなら
あなたにとっての私は
存在しないのと同じ
そしてまた
私は私の存在を認識すべく
他者の意識の中へと
存在を忍ばせてゆく